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ダイナミックマイクは部屋の音を拾いにくく、キーボードの打鍵音や生活音が気になる部屋の配信に向きます。そのかわり出力が小さいので、オーディオインターフェースのゲインが足りずに声が小さくなるのがよくある失敗です。この記事では、配信と宅録の両方で使える10機種を、ゲインが足りるかどうかも含めて、おすすめ順に並べました。

POINT
この記事のポイント
  • 迷ったら Shure SM58。¥15,949 で、感度が高めなのでゲインで困りにくい1本です
  • インターフェースを持っていないなら、USB でも直結できる MV7+ か ATR2100x-USB
  • SM7B は感度が10機種でいちばん低いので、ゲインに余裕のないインターフェースならプリアンプ内蔵の SM7dB を選びます

Quick Reference — 10機種の端子と感度

順位は、配信と宅録の両方に使えるか、手持ちのインターフェースでゲインが足りやすいか、付属品込みの価格の3つで付けました。MV7X は感度が高めですが、USB でも使える MV7+ と同じ系統なので後ろに置いています。感度は数字が大きい(0に近い)ほど出力が大きく、インターフェースのゲインが少なくて済みます。

順位 機種 価格 端子 感度
01 SM58 ¥15,949 XLR -54.5dBV(1.85mV)
02 M 70 PRO X ¥17,000 XLR -55dBV(1.8mV)
03 MV7+ ¥46,530 XLR / USB-C -55dBV(XLR時)
04 SM7dB ¥80,717 XLR -59dBV(+28dB 時 -31dBV)
05 SM57 ¥16,830 XLR -56dBV(1.6mV)
06 ATR2100x-USB ¥11,880 XLR / USB-C 記載なし
07 PodMic ¥17,927 XLR -57dBV(1.60mV)
08 MV7X ¥30,023 XLR -55dBV(1.78mV)
09 SM7B ¥59,799 XLR -59dBV(1.12mV)
10 MD 421 Kompakt ¥47,320 XLR 2mV/Pa

ゲイン不足にならない選び方

感度とインターフェースのゲイン幅を見る

マイクの感度が低いほど、インターフェース側で多く持ち上げる必要があります。SM58(-54.5dBV)と SM7B(-59dBV)では4.5dBの差があります。

インターフェースのゲイン幅は機種で違います。オーディオインターフェースおすすめ5選で比べた機種では、Scarlett 2i2(第4世代)が69dB、Volt 2 Gen 2 が60dB、URX22C が54dB でした。感度の低いマイクを、ゲイン幅の狭いインターフェースで使うのは避けてください。

足りないときの逃げ道は3つ

  • USB で直結できるマイクにする。MV7+ と ATR2100x-USB はマイク側でゲインを持っているので、インターフェースのゲインに左右されません
  • プリアンプ内蔵のマイクにする。SM7dB は本体で +18dB か +28dB を足せます
  • ゲインブースターを挟む。ファンタム電源で動く小さなブースターをマイクとインターフェースの間に入れて、持ち上げます

楽器も録るなら

ギターアンプやドラムを録るなら SM57 か MD 421 Kompakt です。どちらも大きな音の近くに置いて録るマイクで、声にも使えます。歌と配信が中心で、たまにアンプを録るくらいなら SM58 や M 70 PRO X でも足ります。

アコースティックギターや歌を細かく録りたいなら、ダイナミックよりコンデンサーマイクが向いています。配信と楽器録音で併用できるコンデンサーマイク10選にまとめています。

配信と宅録で使えるダイナミックマイク10選

01

SM58
Shure
¥15,949
定番感度が高め声にも楽器にも

まず1本ならこれです。感度は -54.5dBV で、この記事の XLR マイクでは高いほうなので、ゲイン幅の狭いインターフェースでも声が小さくなりにくい。

ハンドマイクなので、机のアームに付けるならマイクホルダー(付属)で固定します。スイッチ付きとスイッチなしの2種類があり、価格はスイッチなしのものです。

PROS

  • 1万円台で買える
  • 感度が高めでゲインが足りやすい
  • 声と楽器のどちらにも使える

CONS

  • ハンドマイク型で、アーム用のショックマウントは付かない
  • USB では使えない
02

M 70 PRO X
beyerdynamic
¥17,000
ショックマウント付属ポップフィルター付属配信向け

配信・ポッドキャスト用に作られた XLR マイクで、ショックマウントとポップフィルターが最初から付いて¥17,000です。感度は -55dBV で SM58 とほぼ同じなので、ゲインで困ることはまずありません。

説明書には、話し声や歌のほかにギターアンプやベースアンプも用途として挙がっています。

PROS

  • ショックマウントとポップフィルターが付く
  • 感度が高めでゲインが足りやすい

CONS

  • USB では使えない
03

MV7+
Shure
¥46,530(ホワイト)
USB 直結XLR 併用タッチパネル

USB-C と XLR の両方を持つので、ゲイン不足を心配しなくて済みます。配信は USB でパソコンに直結し、宅録ではオーディオインターフェースに XLR でつなぐ、という使い分けができます。USB 接続時は24bit / 48kHz で、MOTIV Mix アプリからゲインやレベルを調整できます。

本体のタッチパネルでミュートでき、レベルメーターも光ります。付属は USB-C ケーブルだけなので、XLR で使うならケーブルは別に要ります。

PROS

  • USB 直結でゲインの心配がない
  • XLR でインターフェースにもつなげる
  • タッチでミュートできる

CONS

  • XLR ケーブルは付かない
  • 4万円台後半とこの記事では高め
04

SM7dB
Shure
¥80,717
プリアンプ内蔵+18 / +28dBローカット・プレゼンス

SM7B にプリアンプを内蔵したモデルです。本体のスイッチで +18dB か +28dB を足せるので、ゲインの小さいインターフェースでも SM7B の音が使えます。プリアンプはファンタム電源で動くので、インターフェース側で48Vを入れます。

SM7B と同じく、ローカットと中域を持ち上げるプレゼンスのスイッチがあります。SM7B にゲインブースターを買い足すつもりなら、最初からこちらを選ぶほうが机まわりが片付きます。

PROS

  • プリアンプ内蔵でゲイン不足にならない
  • ローカット・プレゼンスのスイッチ付き

CONS

  • 8万円台と高い
  • プリアンプ使用時はファンタム電源が必要
05

SM57
Shure
¥16,830
楽器録りの定番ギターアンプドラム

ギターアンプ、ベースアンプ、スネア、管楽器と、楽器を録るならまずこれです。声にも使えるので、配信もギター録りもする人の1本目に向きます。

感度は -56dBV で SM58 より少し低めです。SM58 のような球形のグリルが無いぶん、口を近づけると吹かれやすくなります。声に使うならウィンドスクリーンを足してください。

PROS

  • アンプ・ドラムの録音で定番
  • 1万円台で買える

CONS

  • 声に使うならウィンドスクリーンが欲しい
06

ATR2100x-USB
audio-technica
¥11,880
いちばん安いUSB / XLR 両対応スタンド付属

10機種でいちばん安く、USB と XLR の両方を持っています。USB-C 同士と USB-A から C のケーブル、XLR ケーブル、デスクスタンドまで付くので、届いた日から配信を始められます。USB 接続時は最大24bit / 192kHz です。

XLR 接続時の感度は公式に載っていません。本体には ON / OFF のスイッチがあります。予算を抑えて USB で始め、あとでインターフェースを買ったら XLR に切り替える、という始め方に向きます。

PROS

  • 1万円台前半で USB / XLR 両対応
  • ケーブル3本とデスクスタンドが付く

CONS

  • XLR 時の感度が公表されていない
07

PodMic
RODE
¥17,927(ブラック)
アーム向けマウント一体型

スイングマウントとポップフィルターを本体に組み込んだ配信用マイクで、モニターアームにそのまま付けられます。

感度は -57dBV で、SM58 より2.5dB低めです。小声で配信するなら、ゲイン幅が54dB 前後のインターフェースは避けてください。Scarlett 2i2(69dB)のようにゲイン幅の広いものと組み合わせるか、ゲインブースターを挟みます。USB 端子付きの PodMic USB もあります。

PROS

  • マウントとポップフィルターが一体
  • アームに付けやすい

CONS

  • 感度が低めで、ゲインの余裕が要る
08

MV7X
Shure
¥30,023
MV7+ の XLR 専用版

MV7+ と同じ系統の形で、USB を省いた XLR 専用機です。感度は -55dBV。インターフェースを持っていて USB は要らないなら、MV7+ より1.6万円ほど安く済みます。

本体スイッチもタッチパネルもありません。付属はウィンドスクリーンと変換ネジです。

PROS

  • MV7+ より安い
  • 感度が高めでゲインが足りやすい

CONS

  • USB では使えない
  • 本体で操作できる機能がない
09

SM7B
Shure
¥59,799
放送・ボーカルの定番ローカット・プレゼンス

放送でも歌録りでも使われてきた定番です。ローカットとプレゼンスのスイッチがあり、近接用のウィンドスクリーンも付きます。

感度は -59dBV で10機種でいちばん低く、SM58 より4.5dB多くゲインが要ります。ゲイン幅が54dB の URX22C のようなインターフェースで小声の配信をすると、ゲインを上げきっても足りないことがあります。買う前に、手持ちのインターフェースのゲイン幅を確かめてください。60dB に届かないなら、ゲインブースターを足すか、最初から SM7dB を選ぶほうが楽です。

PROS

  • 放送・ボーカルで実績がある
  • ローカット・プレゼンスのスイッチ付き

CONS

  • 感度が10機種でいちばん低い
  • インターフェースによってはゲインブースターが要る
10

MD 421 Kompakt
Sennheiser
¥47,320
楽器録り小型クリップ一体

楽器録りの定番 MD 421 を小さく軽くしたモデルです。用途はボーカル、タム、ギターアンプ、管楽器。マウントクリップが一体になっていて、別売のドラムクランプを使えばタムにも取り付けられます。

感度は 2mV/Pa(約 -54dBV)で、プリアンプを通さない XLR 接続の機種のうち、感度が公表されているものではいちばん高い値です。旧 MD 421-II にあった低域を削るスイッチは省かれました。配信より、アンプやドラムを録る人に向きます。

PROS

  • 感度が高く、ゲインが足りやすい
  • アンプ・ドラム録りの定番 MD 421 の小型版

CONS

  • 低域を削るスイッチがない
  • 配信用としては割高

使い方で選ぶ

こんな人 選ぶ機種
迷ったら・1本目 SM58
アームに付けて配信したい・付属品込みで安く M 70 PRO X
インターフェースを持っていない MV7+ / ATR2100x-USB
SM7B の音がほしいが、ゲインに余裕がない SM7dB
ギターアンプやドラムも録る SM57 / MD 421 Kompakt
インターフェースのゲインが60dB 以上ある SM7B

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※ 掲載価格は2026年10月時点のものです。beyerdynamic M 70 PRO X は Amazon の国内正規品、それ以外は Rock oN の販売ページで確認しました。MV7+ はホワイト、PodMic はブラックの価格です。仕様と付属品は各メーカー・国内代理店の公式ページに基づきます。購入前に各販売ページで最新の情報をご確認ください。