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ダイナミックマイクとコンデンサーマイクは、音を電気に変える仕組みが違います。その違いがそのまま「部屋の音をどこまで拾うか」「インターフェースのゲインがどれだけ要るか」に出ます。部屋の音が気になる配信ならダイナミック、歌やアコギを細かく録るならコンデンサーを選びます。

POINT
この記事のポイント
  • ダイナミックは電源不要で出力が小さい。コンデンサーは48Vのファンタム電源が要るかわりに、小さな音まで大きく拾います
  • 同じ音を入れたときの出力は、AT2020 が SM58 の約7.5倍(約17.5dB)。ダイナミックはそのぶん、インターフェースで持ち上げます
  • キーボードの打鍵音や生活音が気になる部屋の配信はダイナミック、静かな部屋での歌録り・アコギはコンデンサー

早見表 — 用途でどちらを選ぶか

用途 向いているマイク 理由
配信・ゲーム実況(生活音がある部屋) ダイナミック 口元に近づけて使うので、離れた打鍵音や空調の音が小さく入る
歌ってみた・ボーカル録り(静かな部屋) コンデンサー 息づかいや高い音の細かいところまで録れる
アコースティックギター コンデンサー 弦の細かい響きを拾える
ギターアンプ・ドラム ダイナミック 大きな音に近づけても扱いやすい。SM57 が定番
ナレーション・ポッドキャスト どちらでも 部屋が静かならコンデンサー、生活音があるならダイナミック

仕組みの違い

ダイナミックマイクコンデンサーマイク音振動板コイルNS磁石信号振動板と一緒にコイルが動き、磁石のそばで電気が生まれるマイク自体に電源は要らない音振動板(薄い膜)背極板48V 電源信号振動板と背極板のすき間が音で変わり、それを電気にするファンタム電源(48V)が要る
ダイナミックは磁石とコイル、コンデンサーは振動板と背極板で音を電気に変える

ダイナミックマイクは、振動板にコイルが付いています。音で振動板が動くと、コイルが磁石のそばで動いて電気が生まれます。発電機と同じ原理です。構造が単純で丈夫なので、ライブでもよく使われます。

コンデンサーマイクは、薄い振動板と背極板が向かい合っています。音で振動板が動くと、2枚のすき間が変わります。この変化を電気の信号として取り出すのに電源が要るので、インターフェースから48Vのファンタム電源を送ります。AT2020 のようなエレクトレット型も、内部の回路を動かすためにファンタム電源を使います。

出力の大きさが違う

同じ音(94dB SPL)を入れたときの出力メーカー公表の感度。長いほど大きな信号が出るNT1 5th(コンデンサー)25mV(-32dBV) SM58 比 +22.5dBAT2020(コンデンサー)14.1mV(-37dBV) SM58 比 +17.5dBSM58(ダイナミック)1.85mV(-54.5dBV)SM7B(ダイナミック)1.12mV(-59dBV) SM58 比 -4.5dB※ NT1 5th は XLR 接続時。dB 差は公表 dBV 値どうしの差
同じ音を入れても、コンデンサーのほうがずっと大きな信号を出す

マイクの感度は、決まった大きさの音(94dB SPL)を入れたときに何ミリボルトの信号が出るかで表します。AT2020 は 14.1mV(-37dBV)、SM58 は 1.85mV(-54.5dBV)で、約17.5dB の差です。SM7B は 1.12mV(-59dBV)で、SM58 よりさらに4.5dB 小さくなります。

コンデンサーは出力が大きいぶん、小さな音や離れた音まで拾います。静かな部屋で歌やアコギを録るなら、細かいところまで残せます。ただ、キーボードの打鍵音やエアコン、外の車の音がある部屋では、それも一緒に入ります。ダイナミックは口元に近づけて使うマイクなので、離れた音は声より小さく入ります。

ダイナミックはゲインが足りるかを先に見る

マイク小さな電気信号オーディオインターフェースここでゲインを足すパソコン配信ソフト・DAWインターフェースのゲイン幅(最大)URX22C54dBVolt 2 Gen 260dBScarlett 2i2(第4世代)69dBSM7B は SM58 より 4.5dB 多くゲインが要るSM7dB は本体で +18 / +28dB を足せる
ゲインを足すのはインターフェース。ゲイン幅の上限は機種で違う

オーディオインターフェースおすすめ5選で比べた機種では、ゲイン幅の上限が URX22C は54dB、Volt 2 Gen 2 は60dB、Scarlett 2i2(第4世代)は69dB です。SM7B のように感度の低いマイクで小声の配信をすると、ゲイン幅の狭いインターフェースでは上げきっても足りないことがあります。

足りないときは、USB で直結できるマイク(MV7+ など)かプリアンプ内蔵の SM7dB に替えます。間にゲインブースターを挟む手もあります。コンデンサーは出力が大きいので、この問題はほとんど起きません。

迷ったときの代表機種

ほかの機種は ダイナミックマイク10選 と コンデンサーマイク10選 にあります。

SM58
Shure
¥15,949
ダイナミック

迷ったらこれ。感度が高めで、ゲイン不足になりにくい

MV7+
Shure
¥46,530
ダイナミック

USB でも直結できる。インターフェースが無い人向け

SM7dB
Shure
¥80,717
ダイナミック

プリアンプ内蔵。SM7B の音をゲイン不足の心配なしで

AT2035
audio-technica
¥19,800
コンデンサー

2万円以下でパッドとローカットが付く

NT1 5th Generation
RODE
¥42,113
コンデンサー

USB でも直結できる。セルフノイズ 4dB

AT4040
audio-technica
¥39,600
コンデンサー

パッド時 最大155dB。アンプにも歌にも

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※ 掲載価格は2026年10月時点のものです。RODE NT1 5th Generation は価格.comで在庫ありの最安値(ブラック・NT1GEN5B)、それ以外は Rock oN の販売ページで確認しました。感度は各メーカーの公表値で、dB の差は公表されている dB 値どうしの差です。購入前に各販売ページで最新の情報をご確認ください。