Tonecraft Tokyo — Free VST3 Plugin

Insight Comp

ユーザーマニュアル — v1.1.0

配布ページ — Tonecraft Tokyo ↗

Insight Comp は、「音の変化を目で見て学ぶ」をコンセプトにした初心者向けコンプレッサープラグインです。
波形ビューワー(The Eye)・入出力特性グラフ(Ratio Graph)・ゲインリダクションメーターを備え、コンプレッサーの動作をリアルタイムで視覚的に確認しながら学習・制作できます。

1. クイックスタート

  1. コンプレッサーをかけたいトラックまたはバスに Insight Comp を挿入します。
  2. 音声を再生します。
  3. 上部ヘッダーの プリセットバーからプリセットを選ぶか、各ノブを手動で調整します。
  4. The Eye(左上)で圧縮前後の波形の変化を確認します。
  5. Ratio Graph(右上)で入出力特性カーブを確認します。
  6. GR メーター(中段)でリアルタイムのゲインリダクション量を確認します。
  7. A/B トグルで処理前後を切り替えて比較できます。

2. 画面構成

ヘッダーエリア(上端帯)

The Eye(左上・波形ビューワー)

Ratio Graph(右上・入出力特性グラフ)

GR メーター(中段)

コントロールセクション(下段)

5つの列に分かれています。

各ノブの名前ラベルはノブのアクセント色と一致しています。値ラベルはグレー系で表示されます。

Info Bar(最下段)

3. パラメータ詳細

DETECTOR セクション

パラメータ範囲デフォルト説明
Threshold -60.0 〜 0.0 dBFS -18 dBFS コンプレッサーが動作を開始するレベル。このラインを超えた信号に圧縮がかかります。The Eye 上のオレンジ線と連動します。
Bass Focus 20 〜 500 Hz 80 Hz サイドチェーン信号に適用するハイパスフィルターのカットオフ周波数。低域のキックなどに反応しにくくなり、安定した圧縮が得られます。

DYNAMICS セクション

パラメータ範囲デフォルト説明
Ratio 1.0 〜 20.0 4.0 圧縮比率。4 なら Threshold を 4 dB 超えた分が 1 dB の出力増加になります。値が大きいほど強い圧縮になります。
Punch(Attack) 0.1 〜 200 ms 15 ms コンプレッサーが反応するまでの時間。速いと瞬間的なアタックも潰れ、遅いとトランジェントをそのまま通します。
Breath(Release) 10 〜 2000 ms 120 ms 圧縮が解除されるまでの時間。短いとポンピング感、長いと自然なリリース感が得られます。

OUTPUT セクション

パラメータ範囲デフォルト説明
Out Gain -12.0 〜 +12.0 dB 0 dB 出力段のゲイン。圧縮による音量低下を補正します。Auto Gain オン時は自動調整されます。
Auto Gain ON / OFF ON ゲインリダクション量に応じて出力ゲインを自動補正します。圧縮前後の知覚音量をそろえたいときに便利です。
Mix 0 〜 100 % 100 % ドライ(原音)とウェット(処理後)のブレンド比。100% で完全にウェット、0% でバイパス。パラレルコンプに活用できます。

ADVANCED セクション

パラメータ選択肢デフォルト説明
Lookahead 0 / 2 / 5 / 10 ms 0 ms コンプレッサーが信号を先読みする時間。Lookahead を有効にするとレイテンシーが発生します(DAW に自動報告)。
Oversampling 1x / 2x / 4x 2x 内部処理のオーバーサンプリング倍率。値が高いほど高品質ですが CPU 負荷が増加します。

TranSp モード(トランジェントシェイパー)

ヘッダーの TranSp ボタンでモードを切り替えると、Punch / Breath ノブがトランジェントシェイパー専用パラメータになります。

パラメータ範囲説明
Punch Amount -100 〜 +100 アタックの瞬発力を強調(+)または抑制(-)します。
Sustain Amount -100 〜 +100 音が鳴ったあとの伸び(減衰部)を強調(+)または抑制(-)します。素材の音量の大小にかかわらず同じ効き方をします。

4. 特殊機能

A/B 比較

外部サイドチェーン(EXT SC)

Danger Zone インジケーター

Ratio Graph 右上に表示されます。現在の設定が問題になる可能性がある場合に警告メッセージを表示します。

条件警告内容
Ratio > 8、Attack < 5 ms⚠ 過圧縮:音が薄くなりやすい設定です
Threshold ≤ -40 dBFS かつ Ratio > 4⚠ スレッショルドが低すぎます。常に圧縮がかかります
Release < 20 ms かつ Ratio > 6⚠ リリースが短すぎます。ポンピングが発生する可能性があります

低域の色付け

操作するパラメータはありません。常に動作しています。

5. ファクトリープリセット

プリセット名ThresholdRatioPunchBreath用途
Tight Kick-24 dB6:115 ms80 msキック低音引き締め
Snappy Snare-18 dB4:18 ms60 msスネアアタック強調
Gentle Bass-20 dB3:130 ms200 msベースラインのなだらか制御
Vocal Glue-16 dB3:120 ms150 msボーカルのムラ補正
Bus Glue-12 dB2:140 ms300 msバストラックの接着剤
Learning: Step 1-18 dB4:115 ms120 ms初期設定・デモ
Learning: Pump-24 dB8:15 ms50 msポンピング効果体験
Parallel Crunch-20 dB10:15 ms80 msMix 40% でパラレルコンプ

6. 使い方のヒント

コンプレッサーを初めて使う場合

ポンピングを体験したい場合

パラレルコンプレッション

Preset:  Parallel Crunch
Mix:     40 %
Ratio:   10:1
Auto Gain: ON

Mix を 100% 未満にすることで、原音の質感を保ちながら圧縮感を加えられます。
A/B トグルで処理前後を比較しながら Mix 量を調整するのが効果的です。

ドラム・バス処理の目安設定

Preset:  Bus Glue
Threshold: -12 dBFS
Ratio:     2:1
Punch:     40 ms
Breath:    300 ms
Auto Gain: ON
Lookahead: 2 ms

7. トラブルシューティング

8. オートメーション用パラメータ ID

パラメータ ID内容
thresholdスレッショルド(dBFS)
bass_focusBass Focus(Hz)
ratioコンプレッション比率
attackPunch(アタック)(ms)
releaseBreath(リリース)(ms)
output_gain出力ゲイン(dB)
auto_gainAuto Gain ON/OFF
mixドライ/ウェットミックス(%)
lookaheadルックアヘッド(0/2/5/10 ms)
oversampleオーバーサンプリング(1x/2x/4x)
transient_modeTranSp モード ON/OFF
punchPunch Amount(TranSp モード)
sustainSustain Amount(TranSp モード)
ext_sidechain外部サイドチェーン ON/OFF
ab_bypassA/B バイパス(Before/After)

9. 動作環境とインストール

項目内容
OSWindows 10 / 11(64bit)
形式VST3 プラグイン
対応 DAWCubase / Studio One / Ableton Live / Reaper 等
入出力モノ / ステレオ(外部サイドチェーン対応)
サンプルレート44.1 kHz 〜 192 kHz
ウィンドウ780 × 500(固定)
  1. ダウンロードした ZIP を解凍します。
  2. Insight Comp.vst3 フォルダを C:\Program Files\Common Files\VST3\ へコピーします。
  3. DAW を起動し、プラグインの再スキャンを実行します。(DAW を起動したままコピーすると反映されないことがあります)

アンインストールは、コピーした Insight Comp.vst3 フォルダを削除してください。ユーザープリセットも消す場合は %APPDATA%\Tonecraft Tokyo\Insight Comp\ も削除します。

初回起動時の警告について
コード署名をしていないため、Windows の SmartScreen による警告が表示されることがあります。「詳細情報」→「実行」で進めてください。

10. 注意事項

11. 免責事項