Tonecraft Tokyo — VST3 Plugin

ANVIL

ユーザーマニュアル — v1.0.0

製品ページ — Tonecraft Tokyo ↗

ANVIL は、8 ステップのシーケンサーとパッチング(MOD MATRIX)を備えたセミモジュラー・パーカッシブシンセです。2 基のオシレーター、自励発振するラダーフィルター、2 基のアタック/ディケイ・エンベロープを、4 スロットのモジュレーション・マトリクスで自由に結線できます。キック・スネア・パーカッションはもちろん、金属的な効果音、うねるドローン、ステップごとに定位が動くリズムパターンまで作れます。

ファクトリープリセットは 20 音色です。F01〜F12 は各機能がどう効くかを 1 つずつ見せるためのもの、F13〜F20 はそのまま曲に置ける実用パターンです。まず後半を鳴らして雰囲気を掴み、気になった音を前半で分解する、という順で触ると早いはずです。

1. クイックスタート

  1. DAW のインストゥルメントトラックに ANVIL を立ち上げます。
  2. 画面上部のプリセットバーで音色を選びます。まずは F02 Deep Kick から。
  3. DAW を再生してください。シーケンサーがホストのテンポに同期して回り始めます。鍵盤を弾かなくても鳴ります。
  4. SEQUENCER の PITCH レーンのノブを上下にドラッグすると、ステップごとの音程が変わります。中央が 0 です。
  5. VCF の CUTOFF と RESONANCE、VCF EG の DECAY を回して質感を追い込みます。
  6. MOD MATRIX の左端のスロットで SOURCE と DEST を選び、右のスライダーで量を決めます。マイナス方向にも振れます。

停止中に音を出したいときは鍵盤を弾いてください。
シーケンサーはホストが再生しているあいだだけ自動で回ります。DAW を止めた状態で音を確認したいときは MIDI ノートを弾いてください。1 音ごとに現在のステップが発音し、ステップが 1 つ進みます。

2. 画面構成

VCO 1 / VCO 2

MIXER

VCF

VCF EG / VCA EG

OUTPUT

MOD MATRIX

オシレーターを変調元にするのがこの製品の使いどころです。
VCO 2 の FREQ を 8 Hz あたりまで下げ、MOD MATRIX で VCO 2 → VCF Cutoff に繋いでみてください。専用 LFO を置く代わりに、オシレーターをそのまま揺れとして使えます。オーディオ帯域まで上げれば、そのまま変調に化けます。

SEQUENCER

レーン・マクロ(各レーンの下)

プリセットバー / インフォバー

MORPH — 2 つの音の間を行き来する

MIDI CC の割り当て(MIDI ラーン)

MIDI ノートの扱い

シーケンサーだけでも鳴りますが、ノートを書くと 2 つのことができるようになります。

ノートの長さは効きません。和音も書かないでください。
エンベロープがアタックとディケイだけでリリースを持たないため、長いノートを書いても音は伸びません。効くのは「始まり」「高さ」「強さ」の 3 つだけです。
また、この製品は同時に 1 音で、ノート 1 つにつきステップが 1 つ進みます。3 和音を置くとステップが一度に 3 つ進んでしまうので、単音で書いてください。

3. パラメータ詳細

FREQ(VCO 1 / VCO 2)

オシレーターの基準となる高さです。シーケンサーの音程・MIDI ノート・モジュレーションは、すべてここを起点に上下します。

EG AMT(VCO 1 / VCO 2)

VCF EG で音程を動かす量です。この製品でもっとも打楽器らしさに効くパラメータです。

FM AMT / FM DIR(VCO)

片方のオシレーターでもう片方の周波数を変調します。1→2 と 2→1 で向きを選べます。

CUTOFF / RESONANCE(VCF)

フィルターの明るさとクセです。

EG AMT(VCF)

VCF EG でカットオフを動かす量です。パーカッションの「開いて閉じる」感はここで作ります。

DRIVE(VCF)

フィルターに入る前のゲインです。上げるほど歪み、レゾナンスの暴れ方も変わります。

ATTACK / DECAY(VCF EG / VCA EG)

立ち上がりと減衰の時間です。打楽器では ATTACK をほぼ最短にしたまま、DECAY だけで性格を決めるのが基本です。

PITCH(SEQUENCER)

ステップごとの音程です。中央が 0、上下に振れます。振れ幅はトランスポート行の RANGE で決めます。

PAN / WIDTH(SEQUENCER / OUTPUT)

ステップごとの定位と、その効き幅です。

SWING / DIR / LEN(SEQUENCER)

フレーズの流れを決めます。

4. 推奨設定

沈むキック

VCO 1 FREQ:     55 Hz / Tri
VCO 1 EG AMT:   +0.45          プラスで下降ピッチ
MIXER:          VCO1 1.00 / SUB 0.25 (Sub Sin) / VCO2 0.00 / NOISE 0.00
VCF CUTOFF:     900 Hz
VCF DRIVE:      0.65
VCF EG DECAY:   200 ms
VCA EG DECAY:   400 ms

SUB を上げすぎないのがコツです。上げるほど土台は太くなりますが、低い方へ寄りすぎるとノート PC やスマートフォンのスピーカーでは何も聞こえない音になります。低音は「量」より「どの高さに置くか」で決まります。

VCA EG DECAY は単発ではなくパターンで鳴らしながら決めてください。1 発だけ聴いて気持ちいい長さにすると、連打したときに次の打点へかぶって濁ります。

金属的なスネア

MIXER:          VCO1 0.25 / VCO2 0.20 / NOISE 1.00
VCF MODE:       HP
VCF CUTOFF:     2200 Hz
VCF RESONANCE:  0.72
VCF EG DECAY:   120 ms
VCA EG DECAY:   170 ms

フィルターだけで鳴らすサイン

MIXER:          VCO1 0.00 / VCO2 0.00 / NOISE ごく少量
VCF RESONANCE:  1.00
VCF EG AMT:     0.30
VCA EG DECAY:   長め

ステップごとに定位が動くパターン

SEQ DIR:        Random
SEQ SWING:      0.50
SEQ RANGE:      +/-12
SEQ PAN:        奇数ステップ 左 / 偶数ステップ 右
OUT WIDTH:      1.00

MOD MATRIX の 1 スロット目は、まず VCF EG → VCF Cutoff を試してください。
VCF セクションの EG AMT と同じことができますが、MOD MATRIX 側なら量を独立して重ねられます。片方でおおまかに、もう片方で微調整という使い方ができます。

5. 動作環境

項目内容
OSWindows 10 / 11 x64
形式VST3 プラグイン(インストゥルメント)
対応 DAWVST3 に対応した DAW(Ableton Live で動作確認)
発音数モノフォニック(同時に 1 音)。重ねたい場合は複数インスタンスを立ち上げてください
出力ステレオ
サンプルレート44.1 kHz 〜 192 kHz
レイテンシー音質のためにわずかな遅延が発生します。DAW へ自動で報告されるため、録音位置はずれません
ウィンドウサイズ1200 × 750 px(固定)

6. インストール・アンインストール

インストール

  1. ZIP を解凍します。
  2. ANVIL.vst3 フォルダを C:\Program Files\Common Files\VST3\ へコピーします。
  3. DAW を起動し、プラグインを再スキャンしてください。

アンインストール

C:\Program Files\Common Files\VST3\ANVIL.vst3 フォルダを削除してください。ユーザープリセットも完全に消す場合は %APPDATA%\Tonecraft Tokyo\ANVIL\ も削除します。

7. トラブルシューティング

8. 注意事項

9. 免責事項