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OBS の音声フィルタには、エコーやリバーブが入っていません。歌枠で響きを足すには VST プラグインを挿すことになります。ただ DTM 向けのリバーブはつまみが多く、配信しながら合わせるのは大変です。
VELCANTO は、Tonecraft Tokyo が歌枠の配信者向けに作った無料のボーカルプラグインです。つまみは「艶」「響き」「エコー」の3つしかありません。
- カラオケらしさがほしいならエコー、声に広がりがほしいならリバーブ。速い曲ではエコーを控える
- 歌っている本人には響きがほとんど聞こえないので、量は録画で確かめる
- 曲の合間のトークでは、フィルタを切って素の声に戻す
エコーとリバーブ、どちらを足すか
エコーは声が「やまびこ」のように繰り返す効果で、カラオケでおなじみの音です。リバーブはホールや教会のような響きで、声のまわりに空間ができます。
| 曲 | 足すもの | VELCANTO では |
|---|---|---|
| バラード・しっとりした曲 | 長めのリバーブ | プリセット BALLAD |
| 速い曲・伴奏が厚い曲 | 響きは控えめにして、声を前に出す | プリセット UPTEMPO |
| カラオケのノリで歌う曲 | エコー | プリセット KARAOKE |
速い曲でエコーを上げると、直前の言葉の繰り返しが次の言葉に重なって、歌詞が聞き取りにくくなります。テンポの速い曲は ECHO を下げ、響きは SPACE で少しだけ足すくらいにします。
伴奏に歌声が埋もれるときは、響きを足す前に SHINE(艶)を上げます。響きを増やすほど声は遠くなります。
かけすぎを防ぐ:自分の耳ではなく録画で聞く
歌っている本人は、マイクを通る前の自分の声を骨伝導や部屋の音で聞いています。響きはほとんど聞こえないので、物足りなく感じて上げすぎがちです。視聴者には、お風呂場で歌っているような遠い声に聞こえます。
- 伴奏を配信と同じ音量で流し、1コーラス歌って録画する
- 録画を、視聴者と同じようにイヤホンで聞く
- 歌詞が聞き取りにくい・声が遠いと感じたら SPACE と ECHO を下げる。伴奏に埋もれていたら SHINE を上げる
OBS の音声モニタリング(「モニターと出力」)でも響きは聞けますが、少し遅れて返ってくるので、聞きながら歌うのには向きません。設定を合わせるときだけ使います。
曲の合間のトークは素の声に戻す
エコーがかかったまま話すと、MC が聞き取りにくくなります。曲が終わったら、OBS のフィルタ画面で VELCANTO の目のアイコンを押して無効にし、次の曲の前に戻します。
雑談の声も整えたいなら、話し声用の VELVOX を VELCANTO の前に挿しておきます。VELCANTO を切っても VELVOX は残るので、トークは普段の雑談配信と同じ声になります。VELVOX の PRESENCE ですでに声が前に出ているので、SHINE は既定の40より下げ、録画で聞きながら合わせます。挿す順番は OBS のマイクフィルタの順番 にまとめています。
OBS に入れる前に
VELCANTO は VST3 なので、OBS 標準の「VST 2.x プラグイン」フィルタでは読み込めません。無料の OBS 用プラグイン atkAudio Plugin を経由して挿します(OBS Studio 31.1.1 以降)。入れ方は製品ページとマニュアルにあります。
無料版は処理による遅延がないので、配信画面の口の動きと歌声はずれません。
Pro 版が要るのは音程が気になるときだけ
VELCANTO Pro(¥500)は、サビの伸ばす音が少し外れるのが気になる人向けです。外れた音だけを近い音へ寄せ、合っている音や節回しには触りません。曲の合間にボタン1つで素の声に戻せるので、目のアイコンを押す手間もなくなります。
その代わり、音程を測るために声が約0.03秒遅れます。Web カメラの口の動きとのずれが気になるなら、カメラのソースに「映像の遅延(非同期)」フィルタを足して 30ms 遅らせます。
ダウンロード・購入
エアコンや PC のファンの音が歌に乗っているなら、響きを足す前に SILENTIQ などでノイズを消しておきます。ノイズにも響きが付いて目立つからです。
