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Cubase Pro 15、Logic Pro 12.3、Fender Studio Pro 8.1、FL Studio 2026、Ableton Live 12 Suite の5本を、2026年8月時点の価格・アップデート費用・AIステム分離の対応状況で比較しました。

POINT
この記事のポイント
  • 5製品すべてにAIステム分離が載りました。ただし条件はばらばらで、Live はSuite限定、FL Studio はProducer Edition以上です
  • Fender Studio Pro は旧 Studio One。8.1 で Moises Studio との統合が入り、分離とボーカル変換がDAWの中で完結します
  • 本体価格より差が出るのはアップデート費用。FL Studio は生涯無料、Fender Studio Pro は購入から1年間、Cubase と Live はメジャー更新ごとに有償です
私は Cubase、Ableton Live、FL Studio の3本を持っていて、用途で使い分けています。
歌ものやボカロを組むならCubase、打ち込みのビートメイクならFL Studio、EDMやヒップホップならLive、といった具合です。
「結局どれ?」と聞かれたら、まずは国内ユーザーが多くて情報が探しやすいCubaseを挙げます。
最初の1本は、そのあと何年も付き合うことになります。ここに挙げた5本以外でも、まずは無料体験版で手を動かしてから決めてください。

主要5製品 価格&ステム分離 比較表

DAW名 最新バージョン AIステム分離 アップデート費用 価格
Steinberg Cubase Pro 15 あり(Stem Separation) メジャー更新ごとに有償 約¥77,000
Apple Logic Pro 12.3(Mac) あり(Stem Splitter) 買い切り/サブスクの2本立て ¥30,000
Fender Studio Pro 8.1 あり(ネイティブ+Moises Studio) 購入から1年間は無償 ¥32,780
Image-Line FL Studio 2026 あり(Producer Edition以上) 生涯無料 ¥36,200〜
Ableton Live Suite 12.4.3 あり(Suite限定・ローカル処理) メジャー更新ごとに有償 ¥89,800

各DAWの詳細 — 何が変わったのか

01

Cubase Pro 15
Steinberg / Yamaha
約¥77,000
Windows / macOS
国内の情報量が最多
日本で最もユーザーが多く、困ったときに日本語の答えが見つかりやすいDAWです。VariAudioによるピッチ編集は歌もの制作の定番で、教則本もオンライン講座もCubase前提で書かれたものが一番多い。15 で Stem Separation が新しく入りました。AIボーカル合成の Omnivocal も載っていますが、こちらは公式リリースノートの表記どおりまだベータです。

PROS

  • 日本語の教材・情報が全DAWで最多
  • VariAudioのピッチ編集が正確

CONS

  • メジャーアップデートのたびに費用がかかる
  • 機能が多く、最初は迷いやすい
こんな人に向く

J-POPやボカロなど歌もの中心の人。分からないことを日本語で調べたい人。周りにCubaseユーザーがいる人。
02

Logic Pro 12.3
Apple
¥30,000
Mac / iPad
Stem Splitter
サブスクも選べる
2026年の一番大きな変化は、入手方法が2つになったことです。App Storeでの買い切り3万円に加えて、Final Cut ProやPixelmator ProとまとめたApple Creator Studio(月額1,780円/年額17,800円、学生・教職員は月額480円)が登場しました。機能はどちらも同じだとAppleは書いています。ステム分離は Stem Splitter という名前で、Session Player、Mastering Assistant、コードIDと並ぶAI機能のひとつです。動作には macOS 15.6 以降とAppleシリコン搭載Macが必要になりました。

PROS

  • 買い切り3万円は5本の中で最安
  • AI機能がチップ側の処理を使うので軽い

CONS

  • Windowsに移行できない
  • Intel Macでは動かない
こんな人に向く

すでにAppleシリコンのMacを持っている人。iPadでも同じプロジェクトを触りたい人。初期費用を抑えたい人。
03

Fender Studio Pro 8.1
Fender(旧 PreSonus Studio One)
¥32,780
Windows / macOS
ステム分離を内蔵
Fenderアンプ同梱
PreSonus の Studio One がベースになったDAWです。Fender の Mustang ギターアンプと Rumble ベースアンプがプラグインとして入っていて、ギターアンプ39種、ベースアンプ39種、エフェクトペダル73種を最初から使えます。
ステム分離は2系統ある

Fender Studio Pro にはステム分離が2系統入っています。

ひとつはネイティブのステム分離。トラックからボーカル、ドラム、ベース、楽器を抽出します。オーディオをMIDIに変換する機能と同じ場所にあり、8.1 で精度が上がりました。

もうひとつが 8.1 で追加された Moises Studio 統合です。ボーカルや楽器を分離するだけではありません。音色の作り直しや、曲のキー・テンポ・雰囲気に合わせたバッキングトラック作りまで、DAWの中で完結します。外部サービスにファイルを上げてダウンロードし直す往復が要りません。

8.1 ではほかに、ピッチ補正プラグインの Vocal Tune、DAW内で質問に答える Studio Assistant、Splice のサンプル連携、Dolby Atmos のヘッドホン対応が入りました。ライセンスは買い切りで、購入から1年間の新機能アップデートが含まれます。Studio One Pro 7 からは割引でアップグレードできます。

PROS

  • ステム分離とピッチ補正が標準装備
  • ギター・ベースのアンプを別途買わなくていい
  • 5本の中で本体価格が2番目に安い

CONS

  • 改名から日が浅く、日本語の情報が Studio One 時代の名前で散らばっている
  • 2年目以降の新機能はアップグレード購入が必要
無料の「Fender Studio」とは別物です

Fender は同じ名前で無料アプリの「Fender Studio」も配っています。こちらはスマホやタブレットでも動く録音アプリで、ステム分離は入っていません。ここで説明しているのは有料の「Pro」のほうです。名前が紛らわしいので、購入前に確認してください。


Moises とは|料金・無料プランの制限・DAWで使う方法まで実際に確認した
→

04

FL Studio 2026
Image-Line
¥36,200〜
Windows / macOS
生涯無料アップデート
バージョン表記が年号に変わり、最新は FL Studio 2026 です。既存ユーザーには無料で配られました。買ったエディションの更新が一生無料という方針は今も続いていて、5本の中でこれだけが将来の維持費ゼロを明言しています。2026 版ではサンプルプレイヤーのFLEXが全面刷新されました。AIアシスタントのGopherも、ミキサーのルーティングやPiano Rollの生成まで扱えます。マスター出力を常時記録しておく Audio Logger も入っています。ステム分離は Producer Edition 以上で、ベース・シンセ・ドラム・ボーカルを取り出せます。エディションは Fruity ¥15,600/Producer ¥36,200/Signature ¥50,400/All Plugins ¥85,200 の4段階。最安の Fruity ではステム分離もオーディオ録音も使えないので、実質の入口は Producer です。

PROS

  • 追加費用ゼロで最新版を使い続けられる
  • パターン単位の打ち込みが速い

CONS

  • 他のDAWと操作の考え方が違い、慣れが要る
  • ステム分離は最下位エディションでは使えない
こんな人に向く

ヒップホップやEDMなど打ち込み中心の人。長く使う前提で、維持費を確定させておきたい人。
05

Ableton Live 12 Suite
Ableton
¥89,800
Windows / macOS
ライブ演奏
ローカル処理の分離
ループを積み上げて曲にしていくセッションビューは、ステージで演奏するツールとしても世界標準になっています。ステム分離は 12.3 で Suite に入りました。クラウドに送らず手元のマシンで処理するのが特徴で、ボーカル・ドラム・ベース・その他の4つに分かれます。ブラウザのサンプルやクリップを右クリックして「Separate Stems to New Audio Tracks」を選ぶと、各ステムが新しいグループトラックに並びます。速度優先と品質優先の切り替えもできます。最新の 12.4.3 では、同じネットワーク上の機器と音声をやり取りする Link Audio が使えます。

PROS

  • 分離処理がオフラインで完結する
  • Max for Liveで機能を足せる

CONS

  • 5本の中で最も高い
  • ステム分離はSuiteだけ。Standardには付かない
こんな人に向く

ライブでDAWを演奏する人。ループやサンプルを組み替えて曲を作る人。

目的別の選び方

歌もの・J-POPを作りたい

詰まったときに日本語で答えを探せます。この差は、最初の1年でいちばん効きます。

→ おすすめ:Cubase Pro 15

ギター録音と耳コピが多い

アンプもステム分離も本体に入っています。ギターだけ抜き出してコピーする作業が一番速い。

→ おすすめ:Fender Studio Pro 8.1

維持費を確定させたい

10年使うつもりなら、更新費の差は本体価格の差より大きくなります。

→ おすすめ:FL Studio 2026

初期費用を一番抑えたい

Appleシリコン搭載のMacを持っているなら、買い切り3万円で最上位機能が揃います。サブスクなら月1,780円から。

→ おすすめ:Logic Pro 12.3


DTMプラグイン サブスク vs 買い切り|損得と選び方を徹底解説
→

ステム分離が標準になった年

2026年の一番の変化は、ステム分離がDAWの標準機能になったことです。少し前まで外部サービスに音源をアップロードして待つ作業でしたが、いまは5本すべてがDAWの中で処理できます。

ただし条件はそろっていません。Live は Suite だけ、FL Studio は Producer 以上、Cubase は 15 から。Fender Studio Pro だけがネイティブ処理とMoises経由の2系統を持っています。既存曲を分解して勉強したり、リミックスの素材を作ったりする使い方が多いなら、ここが選択の分かれ目になります。

まずは体験版で触ってください

5本とも無料体験版があります。スペック表を眺めるより、実際に1曲分だけ打ち込んでみたほうが早く決まります。画面を見て気持ちよく手が動くかどうかは、機能の数では分かりません。

※ 記載のバージョン・機能は2026年8月25日時点で各社公式サイトを確認したものです。Logic Pro・Fender Studio Pro・FL Studio・Ableton Live の価格は公式サイトの日本円表示。Cubase Pro 15 は公式サイトに日本円の定価表示がないため、国内量販店の実売価格を目安として載せています。セールや仕様変更があるため、購入前に公式サイトでご確認ください。