Tonecraft Tokyo — VST3 / AU Instrument

LOCUS PLUCK / LOCUS PLUCK Pro

ユーザーマニュアル — v1.0.1

無料版 LOCUS PLUCK(公式サイト) ↗
LOCUS PLUCK Pro(BOOTH) ↗

LOCUS PLUCK は、弾いた音ごとに左右と奥行きの位置が決まり、エコーもその位置から広がるシンセのプラック音源です。無料版の LOCUS PLUCK と、音の種類・置き方・エコーの種類を増やし、音作りの EDIT とユーザープリセットの保存を加えた LOCUS PLUCK Pro があります。このマニュアルは両方をまとめて説明しています。Pro 版だけの機能には「Pro 版のみ」と書いてあります。

1. 概要

ふつうのプラック音源は、後ろにディレイやリバーブを足しても、すべての音が同じ場所から鳴ります。LOCUS PLUCK では、音を弾くたびにその音の置き場所が決まり、エコーもそこから返ってきます。EDM・ポップス・Lo-fi・アンビエントの曲づくりに向けて作りました。

こんな場面で

  • アルペジオがミックスの中で平たく聞こえるとき: NOTE POSITION を PITCH にすると、ピアノのように低い音は左、高い音は右に並びます。
  • くり返す和音に動きがほしいとき: ALT で 1 音ずつ左右に振り分けます。SPACE を上げると、エコーもそれぞれの音の位置から広がります。
  • アンビエントのパート: LENGTH を長く、SPACE を多めにし、MOVE で音全体をゆっくり動かします。

無料版と Pro 版の違い

機能 無料版 LOCUS PLUCK LOCUS PLUCK Pro
TYPE SAW / SQUARE / BELL / KEYS + SUPER / GLASS / LO-FI / STRING
NOTE POSITION CENTER / PITCH / ALT + PATH / SCATTER
MOVE RANDOM + CIRCLE / SQUARE / EIGHT
DELAY DUAL + TAPE / MULTI
EDIT(ノブ 10 本) − ○
ノブ 5 本・XY パッド・RESET ○ ○
ユーザープリセットの保存 −(DAW のプロジェクトには設定が保存されます) ○
ファクトリープリセット 4 80
価格・入手先 無料(公式サイト) ¥500(BOOTH)

※無料版の画面にも Pro の部品は鍵付き(PRO 印)で表示されます。画面の PRO 印を押すと、Pro 版の案内ページがブラウザで開きます。無料版で Pro 版のプリセットを開いたときは、Pro だけの値を無料版の近い音に置き換えて鳴らします。

2. 動作環境

項目 内容
対応 OS Windows 10 / 11 (64bit)、macOS 11 以降(Apple Silicon / Intel)
プラグイン形式 Windows: VST3 / Mac: VST3・AU(インストゥルメント)
対応ホスト VST3 または AU 対応の DAW(MIDI 入力が必要)
出力 ステレオ
画面サイズ 900 × 560 px(固定)
サンプルレート 44.1 / 48 / 96 kHz
レイテンシー なし
画面の言語 日本語 / 英語(OS の表示言語に合わせて、画面上部の説明が切り替わります。パネルの表記は英語のシンセ用語です)

3. インストール

インストール(Windows)

  1. ダウンロードした ZIP ファイルを解凍します。
  2. LOCUS PLUCK.vst3(Pro 版は LOCUS PLUCK Pro.vst3)フォルダを次の場所へコピーします:
    C:\Program Files\Common Files\VST3\
  3. DAW を起動し、プラグインの再スキャンを実行します(DAW を起動したままコピーすると反映されないことがあります)。

Windows での警告について:
コード署名をしていないため、ZIP のダウンロード時にブラウザが警告を出すことがあります。その場合は保存を許可してください。解凍前に ZIP を右クリックして「プロパティ」を開き、「セキュリティ: このファイルは他のコンピューターから取得した…」と表示されていたら、「許可する」にチェックを入れて OK を押してから解凍してください。

インストール(Mac)

  1. ダウンロードした ZIP ファイルを解凍します。
  2. LOCUS PLUCK.vst3 を ~/Library/Audio/Plug-Ins/VST3/ へ、LOCUS PLUCK.component を ~/Library/Audio/Plug-Ins/Components/ へコピーします(~ はホームフォルダです。Finder の「移動」メニューから「フォルダへ移動」を選び、パスを貼り付けると開けます。フォルダが無い場合は作成してください)。
  3. ターミナル(アプリケーション → ユーティリティ → ターミナル)を開き、次の 3 行を 1 行ずつ貼り付けて Return キーを押します。
    cd ~/Library/Audio/Plug-Ins
    xattr -dr com.apple.quarantine "VST3/LOCUS PLUCK.vst3"
    xattr -dr com.apple.quarantine "Components/LOCUS PLUCK.component"

    Pro 版は、2 行目と 3 行目の LOCUS PLUCK を LOCUS PLUCK Pro に替えて実行します。

  4. DAW を起動し、プラグインの再スキャンを実行します(Logic Pro などで AU が一覧に出てこないときは Mac を再起動してください)。

Mac でのセキュリティ警告について:
上のコマンドを実行しないと、macOS が「壊れているため開けません」「開発元を検証できません」と表示し、DAW がプラグインを読み込みません。このコマンドは、ダウンロードしたファイルに macOS が付ける印を外すだけのものです。アップデートで入れ直したときも再実行が必要です。何も表示されなければ成功です。

アンインストール

【Windows】コピーした LOCUS PLUCK.vst3(Pro 版は LOCUS PLUCK Pro.vst3)フォルダを削除してください。Pro 版でユーザープリセットも削除する場合は %APPDATA%\Tonecraft\LOCUS PLUCK\Presets\ も削除します。
【Mac】コピーした LOCUS PLUCK.vst3 と LOCUS PLUCK.component(Pro 版は名前に Pro が付きます)を削除してください。Pro 版でユーザープリセットも削除する場合は ~/Library/Application Support/Tonecraft/LOCUS PLUCK/Presets/ も削除します。

無料版と Pro 版の共存について:
無料版と Pro 版は別のプラグインとして並べてインストールして使用できます。

4. 画面の見かた

ヘッダー帯(上段)

  • ロゴとバージョン: 左上にロゴと製品バージョン(TONECRAFT TOKYO の右に v1.0.1)を表示します。
  • プリセットバー: 「<」「>」で前後のプリセットへ移動、名前を押すと一覧が開きます。SAVE で今の設定を保存、DEL で選んでいるユーザープリセットを削除します(SAVE / DEL は Pro 版のみ)。

ヒント表示(ヘッダーの下)

  • ノブやボタンにマウスを乗せると、それで何が変わるかを表示します。

TYPE(左)

  • 音の種類を 8 つのボタンから選びます。下に選んだ種類の説明が出ます。

中央パネル(LOCUS / EDIT)

  • 上のタブで LOCUS(音の置き場所とエコー)と EDIT(音作り、Pro 版のみ)を切り替えます。

ノブ 5 本(下段)

  • TONE / LENGTH / CHARACTER / SPACE / WIDTH。どちらのタブでも下段に表示されます。

OUT(右)

  • 出力のメーターと音量のノブです。出力は 0 dBFS を超えないように抑えられます。

5. 各つまみ・ボタン

TYPE

  • SAW: 王道の EDM プラック。
  • SQUARE: 角のある 8bit 寄りの音。
  • BELL: 鐘のような金属的な立ち上がり。
  • KEYS: エレクトリックピアノ寄りの音。
  • SUPER(Pro 版のみ): 音を何枚も重ねた厚い音。
  • GLASS(Pro 版のみ): ガラスをたたいたような澄んだ音。
  • LO-FI(Pro 版のみ): 帯域が狭く揺れのある、古い機材のような音。
  • STRING(Pro 版のみ): 弦をはじいた音。

TYPE を切り替えると、EDIT の値はその種類の標準に戻ります(プリセットを読んだときはプリセットの値になります)。

ノブ 5 本

  • TONE(0〜100、標準 50)
    明るさです。上げるほど明るく、高い倍音が長く残ります。
  • LENGTH(0〜100、標準 50)
    音の長さです。50 がその種類の標準の長さ、0 で 1/4、100 で 2 倍です。
  • CHARACTER(0〜100、標準 50)
    その種類らしさの量です(SAW なら重ねた音の広がり、STRING ならはじく位置など)。明るさと音量は変わりません。
  • SPACE(0〜100、標準 30)
    エコーの量と長さです。0 でエコーなしになります。
  • WIDTH(0〜100、標準 60)
    音の散らばる広さです。NOTE POSITION が CENTER のときは効きません(薄く表示されます)。

LOCUS タブ

  • XY パッド
    白い点が、音を置く基準の位置です。左右と奥行き(上ほど遠い)をドラッグで決めます。水色の点は最近弾いた音の位置で、約 1 秒で消えます。
  • RESET
    パッドを初期位置(真ん中)に戻し、MOVE をオフにします。
  • NOTE POSITION(1 音ごとの置き場所の決め方)
    • CENTER: すべての音を白い点の位置で鳴らします。
    • PITCH: 低い音は左、高い音は右に置きます(C4 が真ん中、上下 2 オクターブで端まで)。
    • ALT: 1 音ごとに左右交互に置きます。
    • PATH(Pro 版のみ): 1 音ごとに形(円・四角・8 の字)に沿って 1 歩ずつ進みます。ボタンを押すたびに形が切り替わります。
    • SCATTER(Pro 版のみ): 1 音ごとにランダムな場所に置きます。

    広がりの大きさは WIDTH で決まります。置かれた音は、鳴っている途中で動きません。

  • DELAY(エコーの種類)
    • DUAL: 左右がそれぞれ反復し、音の位置を保ったまま響きます。
    • TAPE(Pro 版のみ): テープのように揺れ、くり返すほど暗くなります。
    • MULTI(Pro 版のみ): 1 拍の中で 4 回すばやく返ります。
  • TIME / SYNC
    反復の間隔です。SYNC がオンのときは曲のテンポに合わせた音符(1/1〜1/16T)、オフのときはミリ秒(10〜2000 ms)で決めます。
  • MOVE(OFF / RANDOM / CIRCLE / SQUARE / EIGHT)
    白い点(音を置く基準)とエコーの位置を、テンポに合わせて選んだ形に沿って動かします。SPEED で動く速さ、RADIUS で動く範囲を決めます。無料版で使えるのは RANDOM で、CIRCLE / SQUARE / EIGHT は Pro 版のみです。

EDIT タブ(音作り、Pro 版のみ)

  • PITCH: AMOUNT(−24〜+24 st、弾いた瞬間の音程のずれ)/ TIME(1〜500 ms、ずれた音程が戻る速さ)
  • BRIGHT: BRIGHT(鳴り始めの明るさ)/ B.DECAY(高い倍音が消える速さ)/ KEY TRK(高い音ほど明るくする量)
  • PICK: 弾いた瞬間の「カッ」という音の量
  • AMP: ATTACK(0〜200 ms)/ DECAY(50〜3000 ms)/ SUSTAIN(0〜100 %)/ RELEASE(10〜3000 ms)

TONE と LENGTH は、EDIT の値を基準にした調整です(50 で EDIT の値そのまま)。無料版では EDIT の値を変えられません。Pro 版のプリセットを開いたときは、プリセットに保存された EDIT の値で鳴ります。

OUT

  • OUT(−24〜+6 dB、標準 0 dB)
    出力の音量です。メーターが赤に届かないように下げてください。

MIDI

  • 同時に鳴らせる音は 16 音です。超えると古い音から止まります。
  • 強く弾くほど大きく、明るい音になります(ベロシティ)。
  • ピッチベンド ±2 半音、サステインペダル(CC64)、モジュレーションホイール(CC1、上げるほど明るくなる)に対応しています。

6. プリセット

ファクトリープリセットを Pro 版は 80 種類、無料版は 4 種類内蔵しています。プリセットバーの名前を押すと一覧が開き、選んだプリセットがすぐ読み込まれます。「<」「>」で前後に切り替えることもできます。

(Pro 版のみ)SAVE で今の設定をユーザープリセットとして保存し、DEL で削除できます(ファクトリープリセットは削除できません)。一覧からプリセットファイル(拡張子 .lpluck)の書き出し・読み込みもできます。プリセットファイルは LOCUS PLUCK でだけ開ける形式で保存されます。無料版でも一覧からプリセットファイルを読み込めます。設定は DAW のプロジェクトにも保存されます。

ユーザープリセットの保存場所:
【Windows】%APPDATA%\Tonecraft\LOCUS PLUCK\Presets\
【Mac】~/Library/Application Support/Tonecraft/LOCUS PLUCK/Presets/

7. 更新履歴

V1.0.1 軽微な修正

V1.0.0 最初の公開版

8. 注意事項

無料版 LOCUS PLUCK

  • 本製品はサポートなし・現状渡しの無料配布(フリーウェア)です。
  • ソースコードは非公開です。
  • 本製品の著作権は Tonecraft Tokyo に帰属します。
  • 本製品の改変・リバースエンジニアリング・再配布・転売を禁止します。配布は Tonecraft Tokyo 公式サイトと、公式サイトから案内している販売ページからお願いします。
  • 商用・非商用を問わず無料でご利用いただけます。

LOCUS PLUCK Pro

  • 本製品はサポートなし・現状渡しです。
  • 返金対応はいたしません。
  • ソースコードは非公開です。
  • 本製品の著作権は Tonecraft Tokyo に帰属します。
  • 本製品の再配布・転売・改変・リバースエンジニアリングを禁止します。
  • 購入者本人のみ使用可能です。第三者への譲渡・共有は禁止します。
  • ご感想やご意見は info@tonecraft.blue-x.tokyo へお寄せください(個別のサポートはお約束できません)。

9. 免責事項

  • 本製品は現状有姿(AS IS)で提供されます。明示・黙示を問わず、商品性、特定目的への適合性、第三者の権利を侵害しないことを含め、いかなる保証も行いません。
  • 本製品の使用または使用不能によって生じたいかなる損害(プロジェクトファイルやオーディオデータの消失・破損、機材の不具合、作業時間の損失、逸失利益などを含み、これらに限りません)についても、Tonecraft Tokyo は一切の責任を負いません。
  • すべての DAW・OS・ハードウェアの組み合わせでの動作は保証しません。
  • 本製品は予告なく仕様変更・提供終了する場合があります。
  • ご利用は自己責任でお願いします。重要な作業の前にはプロジェクトのバックアップを取ってください。

10. ライセンス表記

  • VST is a trademark of Steinberg Media Technologies GmbH.
  • 本製品は JUCE を使用しています。
  • Noto Sans JP / JetBrains Mono — SIL Open Font License 1.1