VELVOX / VELVOX Pro
ユーザーマニュアル — v1.2.0
VELVOX は、配信者の声を、専門用語なしのノブで良くするボイスプラグインです。無料版の VELVOX と、機能を加えた上位版の VELVOX Pro があります。このマニュアルは両方をまとめて説明しています。Pro 版だけの機能には「Pro 版のみ」と書いてあります。
無料版と Pro 版の違い
| 機能 | VELVOX(無料) | VELVOX Pro |
|---|---|---|
| WARMTH「声の太さ」・PRESENCE「抜けの良さ」 | ○ | ○ |
| OUT メーター・音割れ防止・遅延なし | ○ | ○ |
| CONTROL「音量を揃える」 | — | ○ |
| NOISE「雑音を消す」 | — | ○ |
| AUTO「おまかせ」 | — | ○ |
| 価格・入手先 | 無料(公式サイト / BOOTH) | ¥500(BOOTH) |
無料版では、CLEAN パネルと AUTO ボタンに「PRO」の印が付き、操作できない状態で表示されます。
1. 概要
VELVOX は、ゲーム配信や雑談配信をする人のためのボイスプラグインです。音響の専門知識は要りません。専門用語なしのノブ(無料版は 2 つ、Pro 版は 4 つ)を操作するだけで、配信者の声を聴きやすく魅力的な声に仕上げます。
- 専門知識不要のシンプルな操作: 難しい音響用語は一切使わず、「声の太さ」と「抜けの良さ」の 2 つのノブだけで直感的に声を良くすることができます。
- 声を整える(Pro 版のみ): 声の大きさのばらつきと、話していない間の雑音も整えます。
- AUTO「おまかせ」(Pro 版のみ): 10 秒話すだけで 4 つのノブを自動で設定します。
- 遅延なし: 処理による遅延がないため、口と声がずれる心配がありません。
- 軽快な動作: 動作が軽く、ゲームと同じ PC で快適に使用できます。
- 安心の音割れ防止: どこまで回しても音が割れないよう、出口で自動的に抑えています。
2. 動作環境
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対応 OS | Windows 10 / 11 (64bit)、macOS 11 以降(Apple Silicon / Intel) |
| プラグイン形式 | Windows: VST3 / Mac: VST3・AU |
| 対応ホスト | OBS Studio 31.1.1 以降 (64bit、atkAudio Plugin 経由)、または VST3 / AU 対応 DAW |
| 入出力チャンネル | モノラル / ステレオ |
| 遅延 | なし(口と声がずれません) |
| 画面サイズ | 720 × 440 px(固定) |
| 画面の言語 | 日本語 / 英語(OS の表示言語に合わせて切り替わります) |
3. インストール
インストール(Windows)
- ダウンロードした ZIP ファイルを解凍します。
VELVOX.vst3(Pro 版はVELVOX Pro.vst3)フォルダを次の場所へコピーします:
C:\Program Files\Common Files\VST3\- DAW を起動し、プラグインの再スキャンを実行します(DAW を起動したままコピーすると反映されないことがあります)。
Windows での警告について:
コード署名をしていないため、ZIP のダウンロード時にブラウザが警告を出すことがあります。その場合は保存を許可してください。解凍前に ZIP を右クリック→「プロパティ」を開き、下部に「セキュリティ: このファイルは他のコンピューターから取得した…」と表示されていたら、「許可する」にチェックを入れて OK を押してから解凍してください。
インストール(Mac)
- ダウンロードした ZIP ファイルを解凍します。
VELVOX.vst3(Pro 版はVELVOX Pro.vst3)を~/Library/Audio/Plug-Ins/VST3/へ、VELVOX.component(Pro 版はVELVOX Pro.component)を~/Library/Audio/Plug-Ins/Components/へコピーします(~はホームフォルダです。Finder の「移動」メニューから「フォルダへ移動」を選び、パスを貼り付けると開けます。フォルダが存在しない場合は新規作成してください)。- ターミナル(アプリケーション → ユーティリティ → ターミナル)を開き、次の 3 行を 1 行ずつ貼り付けて Return キーを押します。
無料版:cd ~/Library/Audio/Plug-Ins xattr -dr com.apple.quarantine VST3/"VELVOX.vst3" xattr -dr com.apple.quarantine Components/"VELVOX.component"Pro 版:
cd ~/Library/Audio/Plug-Ins xattr -dr com.apple.quarantine VST3/"VELVOX Pro.vst3" xattr -dr com.apple.quarantine Components/"VELVOX Pro.component" - DAW を起動し、プラグインの再スキャンを実行します(DAW を起動したままコピーすると反映されないことがあります。Logic Pro などで AU が一覧に出てこないときは Mac を再起動してください)。
Mac でのセキュリティ警告について:
本プラグインは公証を受けていないため、上記のコマンドを実行しないと macOS が「壊れているため開けません」「開発元を検証できません」と表示し、DAW がプラグインを読み込みません。このコマンドはダウンロードしたファイルに macOS が付ける印を外すものです。アップデートでプラグインを入れ直したときも再実行が必要です。何も表示されなければ成功です。
アンインストール
【Windows】コピーした VELVOX.vst3(Pro 版は VELVOX Pro.vst3)フォルダを削除してください。
【Mac】コピーした VELVOX.vst3 と VELVOX.component(Pro 版は VELVOX Pro.vst3 と VELVOX Pro.component)を削除してください。
4. OBS で使う
OBS は VST3 を直接読めないので、無料の OBS 用プラグイン「atkAudio Plugin」を入れて、その中で VELVOX を動かします。OBS Studio 31.1.1 以降 (64bit) が必要です。
- atkAudio Plugin の配布ページから、お使いの OS 用のインストーラーを入れます。
- OBS を起動し、マイクの音声ソースの「フィルタ」を開きます。
- 「+」から「atkAudio Plugin Host」を追加します。
- 「Open Plugin Settings」を押し、「Options」から「Scan for new or updated VST3 plugins」を選んでプラグインを探させます(初回だけ)。
- 一覧から VELVOX(Pro 版は VELVOX Pro)を選んで「Load Plugin」で読み込み、画面を開いてノブを回します。
マイクのフィルタの順番について:
マイクのフィルタの順番は、OBS 標準のノイズ抑制などを使う場合はその後ろに VELVOX を置きます。
※DAW(Ableton Live など)では普通のエフェクトとしてボーカルトラックに挿して使用します。
5. 画面の見かた
ヘッダー帯(上端)
- ロゴ & バージョン: ウィンドウ左上にロゴとバージョン表記を表示します。
InfoBar
- ヘッダーの直下に配置されています。ノブにマウスを乗せると、そのノブで何が良くなるかを日本語で出します。
VOICE「声を作る」
- WARMTH「声の太さ」: 声が細い・軽いと感じたら上げます。厚みと色気を足します。上げすぎてもこもらないよう自動で抑えます。
- PRESENCE「抜けの良さ」: ゲーム音や BGM に声が埋もれるなら上げます。上げても耳に痛くならないよう、サ行が強いときは自動で抑えます。その間はノブの下の「サ行を抑え中」の点が光ります。
CLEAN「整える」(Pro 版のみ)
- CONTROL「音量を揃える」: 叫んだときに割れる、声の大きさがばらつくなら上げます。配信で聞きやすい大きさに自動で揃えます。大きすぎる声を抑えている間は、ノブの外側が光ります。
- NOISE「雑音を消す」: キーボードやエアコン・ファンの音が気になるなら上げます。話していない間の雑音を消します(話している最中の雑音は消しきれません)。雑音を消している間は、ノブの下の「雑音を消し中」の点が光ります。声の頭が切れると感じたら下げてください。
- 無料版では「PRO」の印が付き、操作できません。
AUTO「おまかせ」(Pro 版のみ)
- ボタンを押してから普段どおり 10 秒話すと、その声とマイクに合わせて 4 つのノブを自動で設定します。使い方は「7. AUTO の使い方」をご覧ください。無料版では「PRO」の印が付き、操作できません。
OUT「声の大きさ」メーター
- 話しているときにバーが帯の中に入っていれば、配信で聞きやすい大きさです。
- どこまで回しても音が割れないよう、出口で自動的に抑えています。
6. 使い方
- 迷ったら、まず AUTO を押します(Pro 版のみ。「7. AUTO の使い方」)。
- 話しながら PRESENCE を上げ、ゲーム音や BGM に埋もれない所で止めます。
- 声が細い・軽いと感じたら WARMTH を上げます。
- 叫ぶと割れる、声の大きさがばらつくなら CONTROL を上げます(Pro 版のみ)。
- 雑音が気になるなら NOISE を上げます(Pro 版のみ)。
- OUT メーターで、話しているときにバーが帯に入っているか見ます。入らないときは、マイク側の入力の大きさ(パソコンのサウンド設定や、オーディオインターフェースのつまみ)を調整します。OBS のミキサーの音量つまみは VELVOX より後ろで効くため、ここでは変わりません。
※既定値は WARMTH・PRESENCE が 40、CONTROL が 50、NOISE が 30 です(無料版は WARMTH・PRESENCE とも 40)。
7. AUTO の使い方(Pro 版のみ)
- AUTO を押します。
- InfoBar に出る例文を、普段配信で話す声で読みます(例文は途中で 2 文目に替わります)。
- 声のある時間が 10 秒たまると自動で終わり、4 つのノブが動きます。
- その後は、普通に手でノブを回して好みに合わせられます。
ポイント:
黙っている時間は 10 秒に数えません。聞き取り中も今の設定のまま音は出続けるので、配信中に押しても音は途切れません。もう一度押すと中止し、ノブは変わりません。
状態表示
AUTO ボタンの右に、今の状態を 1 行で表示します。
| 表示 | 意味 |
|---|---|
PRESS AUTO AND TALK |
待機中です。押すと聞き取りを始めます。 |
LISTENING 7 |
聞き取り中です。数字は残りの秒数です。 |
DONE |
設定が終わりました。 |
NO VOICE |
押してから 60 秒たっても、声が 10 秒分たまりませんでした。ノブは変えていません。 |
NO INPUT |
音が届いていません。マイクやトラックの入力を確かめてください(InfoBar にも同じ案内が出ます)。 |
8. 使い方のヒント
- 話している最中の雑音まで消したいときは、Tonecraft Tokyo の AI ノイズ除去 SILENTIQ(試用版 / 製品版)か、OBS 標準のノイズ抑制(RNNoise)と組み合わせます。
- NOISE を上げすぎると(Pro 版のみ)、話し始めの声が欠けることがあります。そのときは NOISE を下げてください。
9. 注意事項
無料版 VELVOX
- 本製品はサポートなし・現状渡しの無料配布(フリーウェア)です。
- ソースコードは非公開です。
- 本製品の著作権は Tonecraft Tokyo に帰属します。
- 本製品の改変・リバースエンジニアリング・再配布・転売を禁止します(配布は Tonecraft Tokyo 公式サイトと BOOTH からお願いします)。
- 商用・非商用を問わず無料でご利用いただけます。
VELVOX Pro
- 本製品はサポートなし・現状渡しです。
- 返金対応はいたしません。
- ソースコードは非公開です。
- 本製品の著作権は Tonecraft Tokyo に帰属します。
- 本製品の再配布・転売・改変・リバースエンジニアリングを禁止します。
- 購入者本人のみ使用可能です。第三者への譲渡・共有は禁止します。
10. 免責事項
- 本製品は現状有姿(AS IS)で提供されます。明示・黙示を問わず、商品性、特定目的への適合性、第三者の権利を侵害しないことを含め、いかなる保証も行いません。
- 本製品の使用または使用不能によって生じたいかなる損害(プロジェクトファイルやオーディオデータの消失・破損、機材の不具合、作業時間の損失、逸失利益などを含み、これらに限りません)についても、Tonecraft Tokyo は一切の責任を負いません。
- すべての DAW・OS・ハードウェアの組み合わせでの動作は保証しません。
- 本製品は予告なく仕様変更・提供終了する場合があります。
- ご利用は自己責任でお願いします。重要な作業の前にはプロジェクトのバックアップを取ってください。
11. ライセンス表記
- VST is a trademark of Steinberg Media Technologies GmbH.
- 本製品は JUCE を使用しています。
- Noto Sans JP / JetBrains Mono — SIL Open Font License 1.1
